テレビ局で長年働く呉さんは取材に対して、“古いドラマの再放送に人気があることは、良いドラマは時間が経っても質は変わらないという面と、現在質の高いドラマが欠乏しているという2つの面を映し出している”と指摘。“今のドラマは人気小説のドラマ化やアニメの実写版なども多く、イノベーション力が不足している。また、俳優の出演料も高騰し、制作コストの負担になっている。これらの問題が重なり、今のテレビドラマの質が低下しており、一度放送すると、再放送することはもうない。巨額の資金を投じて制作したドラマが『ゴミ』と化すことが、普遍的になっている”と、ドラマが“使い捨て”状態になっていると指摘する。
“西遊記(86年版)”
再放送が増えても制作者にメリットなし
“還珠姫--プリンセスのつくりかた--”の旗を振った鄭暁龍・監督は以前、“再放送が人気になっても、自分の収入にはならず、再放送時のコマーシャル料も自分と関係がない”と打ち明けた。ただ、自身の作品が人気になると、監督しての評価が高まるなど、メリットも少なくないという。同ドラマが台湾で何度も再放送され、鄭監督は台湾でも人気の監督になった。台湾の人気司会者、小Sこと徐熙◆(=おんなへんに弟)や人気モデルのペース・ウー(呉佩慈)なども同ドラマのファンであることを明かしている。
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