日本で生活する私たちには、この点に対する思いはさらに強い。代表的な例を挙げると、日本ドラマを見ていると一般的な役者は驚きを表現するとき、ほとんど口を半開きにして目を丸く見張る。そして呆けたように次に「あー」と声を出す。このような表現は日本ドラマに限らず、バラエティー番組などのリアルショーや現実の生活でも、日々よく見かける場面だ。
だが、ここからわかるように日本人はドラマの内外で言葉や動作の表現があまり変わらない。たとえば日本の家庭で奥さん同志が知力や胆力を駆使して「交戦」するとき、互いの小競り合いが激しくなるにつれ、ぺこぺこ相手にへつらった態度を取って陰で戦うようになるのもドラマと変わらない。「慇懃無礼」な態度で「人を責めない」が、礼が過度に過ぎると自然とこれが虚礼だとわかるものだ。
一般的な日本人はまじめで、中国や西洋の文化を自分の「日本風」文化にアレンジしたので、日本人はさまざまな形式で自らの行為を拘束するようになった。これは日本人が交際や家庭の中で小さなときから育成されるもので、ほとんどの時間が決まった形式の言葉やしぐさによる演技で費やされる。長く演じていると自然ときまった行動形式になる。
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