中国老齢科学研究センター主任を兼務する老齢弁の呉玉韶主任は、“1952年と1953年に生まれた国民が高齢期に入るに伴い、中国は第一弾の高齢者人口増加ピークを迎えた。60歳以上の高齢者人口は1億9400万に達し、年平均100万人のペースで増え続けている”と語った。
高齢化の進行スピードが現代化の進行速度より速いことから、“未富先老(豊かになる前に老いる)”や“未備先老(老後の準備が整う前に老いる)”といった現象が日ごとに顕著になっている。中国の高齢者は、貧困・疾病・老化・高齢者サービス・介護・メンタルケアなどさまざまな面で、困難や問題に直面している。
-“一人っ子を亡くした”“自立した生活ができない”高齢者の介護が切実な問題に
中国老齢科学研究センターの党俊武・副主任は、“一人っ子政策によって1人しか子供を産まなかった第一世代の親が高齢期に入っていることから、子供のいない、あるいは一人っ子を亡くした高齢者が増加傾向にある”と指摘。2012年の時点で、中国には一人っ子を亡くした家庭が少なくとも100万世帯あり、この数は年間7万6千世帯のペースで増え続けている。
青書によると、青島市は2012年7月、全国に先駆けて長期医療・介護保障制度をスタートさせた。北京・上海の複数の商業保険会社が、自立した生活ができない高齢者の長期介護費用問題の解決に向け、同制度について検討し、関連保険商品の開発に取り組み始めた。
-都市建設は “全年齢層に対する平等”を目指すべき