同じく一橋大学大学院商学研究科の鷲田祐一准教授は「グローバル・マーケティングの中での日本企業の中国戦略」をテーマに、グローバル戦略の視点から、日本企業がいかに成熟した市場と新興市場に対し位置づけを行うかについて説明。中国、インド、東南アジア諸国連合(ASEAN)、北米などの市場に着目し、こうした地域の位置づけや市場化に関する認識をまとめると同時に、日本企業が講じるべき戦略を地域別に総括・比較した。
日本企業の中国戦略について、鷲田准教授は中国市場の特殊性を踏まえ、高度成長期の中国市場にふさわしい差別化のブランド戦略を策定する必要性を指摘。同時に、中国で独自に生み出されたノウハウを本社に吸い上げてASEANやインドなどの新興市場にも波及させることを提案した。
このほか、北京世研伝媒広告有限公司(CRC)の安田玲美総経理と株式会社日本リサーチセンター(NRC)の本坊七海氏はともに、中国3-4線都市における市場展開について報告を行った。「数の多い3-4線都市は日本企業にとってチャンス」とし、新興市場中の新興市場と位置づける必要性を指摘。市場を細分化し、地域ごとに新たな商業モデルを定めるよう提案した。
「人民網日本語版」
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