中国では大学生の英語能力を測る統一試験・CET(4級と6級に分かれ、6級が最高)が毎年2回実施され、その結果は就職にも大きく影響するとされている。そんな中、湖北省武漢市の長江工商学院の学生は、同市内の大学の大学生を対象にCETに対する見方を調査。「CETの改革を望んでいますか?」「CETはあなたの本当の英語の実力を測ることができると思いますか?」「CETは勉強する原動力となっているか?それともストレスか?」などを尋ねた。中国青年報が報じた。
同調査では、回答した大学生368人のうち、CETに対して肯定的な見方を示した大学生は15%にとどまった。一方、「改革してほしい」との回答は82%に上った。「どうでもいい」も3%あった。
また、82%がCETの結果は「あてにならない」と考えていることも明らかになった。大学が集まる同市黄家湖付近にある大学に通う曾雨さんは、「4級に合格した」ものの、「4級の試験の準備には2カ月ほどしかない。その間には単に試験のためだけに単語を暗記し、練習問題をし、ヒアリングの練習をする。全部、ボーダーラインを超えるためだけの勉強。試験が終わったら全部忘れてしまう」と指摘。改革を望んでいる。
また別の大学生も、「この種の『突貫工事』は、試験の時にしか役に立たない。普段の会話では、文法や言語環境などを考慮しなければならず、意味が全然違う」と指摘。それでも、点数がボーダーラインに到達せず、不合格となれば、学位証がもらえないというプレッシャーから、必死に突貫工事に励み試験に臨むという。
一方、CETが「原動力」となっていると感じる学生もいる。長江工商学院の3年生、周さんは、「3年間で、CETの4級、6級、コンピュータの資格2級、教師資格などの資格を手に入れた」といい、「CETの価値を認めるのは、自分が合格したからではなく、この種の試験の存在は一定の合理性があるから」と指摘する。「こういう試験があると、学生は勉強に励む。勉強し、試験に合格する過程で、多少なりとも知識が身に付いていく」
周さんは、「もっといい試験方式ができるまでは、このような試験は、人の学習能力を試す方法であり、企業が人材を選抜するための『濾過機』でもある」とし、「自分も以前は自制が足りなかったが、必要に迫られて勉強をたくさんしなければならないこともよくあり、メリットもある。後になって『あの時勉強していれば』と後悔してもおそいから」と率直に語る。
「人民網日本語版」
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