安倍晋三首相とインドのシン首相は29日夜、首脳会談後に共同声明を発表し、「日印間のグローバル戦略パートナーシップのさらなる安定と強化」を宣言した。日本メディアは、「会談内容は日印の原子力提携を中心とした。両国政府は原子力協定の交渉再開の再開と加速により、早期締結を取りまとめることで一致した」と伝えた。同協定が締結されれば、日本の原発施設と技術がインドに輸出できるようになる。

日印の原子力協定の交渉は2010年6月に始まり、3回に渡り正式な協議を実施したが、福島原発事故により中断された。アナリストは、日本とインドの原子力協定締結は、両国の需要によるものだと指摘した。インドは高度経済成長に伴い、電力不足が経済発展を制約するボトルネックとなっており、海外の原発技術を早期導入する必要がある。福島原発事故後、日本の原発企業は既存原発の再稼働が困難で、原発新設の可能性がほぼゼロという苦境に陥っており、原発輸出が企業の存続の鍵となっている。インドは2020年までに18基の原子炉を建設する計画だが、これは日本にとって大きな魅力であり、約9兆円の商機をもたらす可能性がある。世界的に有名な原発関連の物理学者、元東京大学総長の有馬朗人氏は環球時報に対して、「日本の原発輸出は、日本の現在の原発技術を維持し、新たな原発人材を育成し、新技術を開発でき、さらに経済的にも日本に巨大な利益をもたらす」と語った。