安倍首相が日本をこのような苦境から脱却、苦境を「突破」させるため考えだした方法は、中国けん制・中国包囲だ。そこで安倍首相は「民主主義安全保障ダイアモンド」という戦略構想を打ち出し、「価値観外交」を進め、「中国脅威論」を誇張し、釣魚島問題で「妥協しない」姿勢を示した。さらに就任後すぐにいわゆる「戦略的外交」に着手し、これを自ら推進し、「中国包囲」の外交構想を実行に移した。安倍首相は現在、中国との間に領土問題を抱える国と協力し中国に対抗すると表明しているが、連合軍でも組むつもりだろうか。
安倍首相は焦り、やけっぱちになっている。半年余りが過ぎたが、安倍首相の中国包囲の外交戦略は馬脚を現しており、「自慢」できる外交の進展をどれほど獲得できたかは不明だ。北東アジアにおいて、中米・中韓・中ロの首脳が会談を開き、密接な連携を維持している。安倍首相が最も重視するオバマ政権は中国との提携を拡大し、溝を埋めるため戦略的な対話と手配を行なっている。東南アジアにおいて、ASEAN諸国は日本の投資と援助を歓迎しているが、中国との領土主権および中国けん制・包囲に関する問題について、日本側に立つ国は少ない。中国と南中国海で最も多くの係争を抱える2国のうち、ベトナムの国家主席が先ほど訪中し、フィリピンは実力的な問題により「日本による中国けん制の最前線の重責」を担えない。南アジアにおいて、中印の指導者は対話と協議により国境問題を処理することを確認しており、両国関係の健全かつ安定的な発展への影響を避けようとしている。
安倍首相は中国周辺に石を投げ、声を張り上げることで、少しの波紋や音を出せるかもしれないが、これは心理的な満足感しか得られないことを本人もよく分かっているだろう。「連合軍」の時代はとっくに過ぎ去っており、中国との間に領土問題を抱える国との中国対抗は、奇想天外な発想としか言いようがない。(筆者:華益 国際問題専門家)
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