台湾「今日新聞網」によると、台湾軍当局は台湾島近くの与那国島への自衛隊の駐留が近いことを受け、侵犯してくる敵の軍艦や戦闘機に対する撃退能力を検証するため、9月に東部海空域で極めて敏感なミサイル発射演習を行なう。人民日報海外版が伝えた。
■台湾の安全を脅かす軍駐留
わずか28平方キロメートルの猫の額ほどの面積の与那国島に、台湾軍当局が神経をとがらすのはなぜか?与那国島は台湾島とわずか110キロしか離れておらず、中国の釣魚島(日本名・尖閣諸島)とも約150キロの距離にある。こうした地理的特殊性から、ひとたび軍事化されれば、西太平洋において動き1つで決定的影響を及ぼす戦略上の駒となりうる。
専門家は、与那国島への日本軍駐留の強化は台湾にとって安全保障上の潜在的リスクになると指摘する。空港と天然の良港を持つ与那国島は、台湾に入る天然の門戸だ。直線110キロの距離にあり、日本の軍艦は2時間で花蓮港沖に、戦闘機は10分で台湾島上空に到達できる。ひとたび進駐すれば、自衛隊はレーダーによって、台湾島東部の花蓮、左営、佳山など重要な海軍、空軍基地を一望に収めることになる。
中国の民間シンクタンク「知遠戦略・防務研究所」の軍事学者、周晨鳴氏は「日本が与那国島を徐々に武装化しているのは、台湾を自らの防衛上の利益と束ねることを望んでいるからでもある。どこから飛んで来る戦闘機であれ、与那国島上空に到達するには、まず台湾の防空識別圏に入るからだ。こうすれば台湾海峡関係をかき乱すことができる」と指摘した。
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