■軍事演習には反撃の意味も
台湾軍当局は9月23、24両日の演習で、海軍艦艇からの対空ミサイル、長距離対艦ミサイルの発射などを行なう。台湾海軍は近年、警告なしの大規模演習を毎年2-3回行い、水上艦と航空兵力の対戦能力を検証している。演習エリアは与那国島と非常に近いことも多い。これまで日本側は手が及ばぬため、台湾軍当局による与那国島周辺海域での演習に対して割合淡々とした反応だった。
与那国島への日本軍駐留後、台湾軍の演習と活動範囲が厳しく制限されるのは必至だ。与那国島周辺海域に近づくのも難しくなるだろう。特に両岸関係の緩和を受けて、日本軍当局は台湾軍当局に警戒心を抱いている。将来台湾島周辺で、与那国島に基地を持った日本軍艦艇の出没が増えると考えられる。与那国島には現在1500メートルの民間用滑走路がある。航空自衛隊はこの空港を軍民両用にするだけで、軍事的触角を台湾の懐まで直接伸ばすことができる。今回の軍事演習に反撃の意味がないとは言えない。
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