ベトナムメディアは島の領有権を巡る係争を取り上げた際に、衝突の可能性を極力薄めようとした。ベトナムのニュースサイトは、「両国の国境・領土問題は、双方が注目する焦点だ。両国の関係が正常化すると、ベトナムと中国は領土・国境問題の解決について基本的に合意に達し、陸上の国境線および南中国海問題について協議を進めてきた。その後、両国の指導部は南中国海問題について会議を重ね、『南中国海各方行為宣言』を締結した」と伝えた。ベトナムメディアが13日に最も多く取り上げた言葉は、「協力」だ。ベトナム紙「Thanh nien」は、「中国の新指導部の指導者がベトナムを訪問するのはこれが初めてであり、両国間の政治的信頼関係を強化し、両国の全面的な戦略的パートナーシップの発展を促す」と指摘した。ベトナムのニュースサイトは13日、「中国国務院総理、ベトナム訪問で共同成長を促進」と題する記事の中で、「中国は2004年以来、ベトナムの主要な貿易相手国であった。2012年の両国間の貿易総額は410億ドルを超え、今年1−8月だけでも318億ドルに達した」と伝えた。
13日に李総理のベトナム訪問を、「ベトナム抱き込み」と伝えた日本メディアは少なくなく、嫉妬の色を見せた。TBSは、「李総理は南中国海問題で中国と対立するベトナムを訪問した。これはベトナムを中国側に引き入れ、フィリピンを徹底的に孤立化させ、同時に東南アジアの外交に力を入れる日米をけん制する狙いがある」と報じた。ドイツの金融情報サイトは13日、李総理の今回の訪問を、チャンスをもたらす「協力の旅」と称した。同サイトは、「中国・ベトナム両国の全面的な戦略提携は、次の3本の主線を見据えて進めることができる。1本目は海上協力、島を巡る摩擦の解消、海上資源の共同開発だ。2本目は、経済大国との交流強化というベトナムの願いだ。3本目は金融協力、世界金融リスクへの対応だ」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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