■莫邦富氏「中国人研修生は今後減少に向かう」
在日華人作家・莫邦富氏はかつて、2008年の山梨での搾取事件の専門調査に赴き、研修生への訪日取材のため中国人記者を支援した。「研修生問題は取材された当時から大きく変わっていない。むしろ手段はより巧妙化し、より劣悪になったと言える」。莫氏は、「研修生の待遇は表面的には上がっているが、理想的な改革ではないと考える。実際に、現在雇用中の企業、出国派遣機構は中国出国時に借金があるという新しい手法を用い、研修生の合法的所得から控除している」と指摘する。
「たくさん残業すれば稼げると信じ、日本行きを願う人は多い」と莫氏。1カ月200時間残業する人もいるが、残業代が払われないのは日常茶飯事、と来日を後悔する人がいる。また業務時間が非常に長いことから、研修生の死亡率は極めて高い。莫氏の推算では現在、在日中国人研修生は依然10万人を超えるが、氏の見解は楽観的だ。「研修生問題は長くは続かない。ひとつは中国国内の人件費の上昇、もうひとつは中国国内の深刻な労働力不足。研修生ブームはすでに衰退局面に入った。将来的には徐々に関心から消えるでしょう」。
「人民網日本語版」
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