▽ハイレベル福祉は国の借金頼み
日本高齢者が享受するハイレベルの福祉は世界中の人々に賞賛されるものだが、国の予算投入が今後も維持できるかどうかが大きな問題だ。高齢者が福祉や健康保険を利用できなくなれば、慢性病があって投薬や治療が必要な高齢者の生活には重大な変化が生じる。自分のことが自分でできない人の家族には、介護や薬の交換などで大きな負担がかかり、社会の労働生産性や専門化のレベルにも大きな変化が生じることになる。
退職金、医療費、介護費用などの財源は政府が発行する国債だ。つまり、日本の高齢者に対する社会福祉サービスは、国の借金で維持されているということだ。日本の12年の財政赤字は1088兆円に上った。目下、日本国内の預金残高は1200兆円で、預金全部を充てても巨額の財政赤字は補填できず、日本の赤字はじきに大問題になることが予想される。日本政府は仕方なく消費税率を引き上げたが、次は既存の福祉制度の改革に着手せざるを得なくなるとみられる。▽改革がぶつかる“シルバー民主主義”
日本が高齢者問題をめぐる改革で直面する最大の抵抗勢力は“シルバー民主主義”だ。日本では高齢者を“シルバー”と呼ぶことが多く、シルバーは今後ますます急速に増加することが予想される。これは夫婦1組あたりの子どもの数の減少と関係があり、また日本の社会福祉制度や医療制度のおかげで、長生きできる人が増えたこととも関係がある。経済的理由で医者にかかれないという人は日本にはほとんどいない。
田中さんによると、田中さんが所属する高齢者層とその他の層との最大の違いは、高齢者層はほとんどが投票に行くことだ。一方、若年層はほとんどが投票に行かない。よって国が政策を選択する時には、高齢者層の影響がより大きいのだという。
高齢者はみんな投票に行く。そこで日本の政治家は高齢者の支持を得られる政策・スローガンをうち出して、票を集めようとする。だが日本の高齢者に関わる改革はどれも、実際にやってみると非常に難しいことがわかる。安倍晋三首相は高い支持率と議会で絶対多数を占めることをよりどころに、高齢者問題をめぐって一連の改革を行ったが、どの改革も小規模なものにとどまっている。
改革を行わなければ、日本社会では中年・若年層と高齢者層との矛盾が拡大し、社会の負担がますます重くなるが、改革を行っても日本経済という大きな背景に影響を与えることになる。日本経済が悪化を続ける今、日本では高齢化問題の改革がますます難しいものになっている。(編集KS)
“人民網日本語版”
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