第3の期待は、中国のチャンスを分かち合うこと。中国新指導部は発足以降、改革の全面的深化について一連の政策と主張を打ち出した。世界経済協力と地域経済協力に関する一連のイニシアティブ、特に「1ベルト・1ロード」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)戦略は今年実行の年に入る。国際社会はこれが各国にとってどのような中国のチャンスを意味するのかを理解したがっている。ダボス会議は知名度が高く、実業界のエリートが集結する。中国はこの場を借りて、中国の政策、経済成長の見通し、対外協力の主張を世界に向けて説明することができる。これは中国にとって、重大な戦略主張および策定中の第13次五カ年計画を世界に向けて明らかにする機会だ。
ダボス会議では中国をテーマとする会議が少なくとも3つある。「中国の将来の展望」「中国の対外投資の展望」「中国経済発展の評価・分析」だ。アリババ(阿里巴巴)創業者の馬雲氏、華為技術の任正非総裁、格力集団の董明珠董事長を代表とする中国の企業家が出席し、中国のインターネット金融とイノベーションの経験を分かち合うことも、出席者は期待している。現時点で各国の大統領や首相ら50人近くの出席が確認され、140カ国以上の政界、ビジネス界、学術界、メディアの代表2500人以上が参加する。参加者数は過去最多になると見られる。
李総理がスイスを訪問して会議に出席することは、欧州に対する中国の支持をある程度具体的に示すものだ。中国は一貫して欧州を支持している。「1ベルト・1ロード」の終点は欧州にあり、今年で中国とEUの国交樹立から40年にもなる。スイスはEU加盟国ではないが、ダボス会議という場を通じて、欧州経済振興を支持する中国の意思を具体的に示すことができる。スイス経済は世界19位の規模だ。2014年に7月に中国とスイスの自由貿易協定が正式に発効した。こうした中、スイスが1つの模範となり、これを機に中国の自由貿易圏戦略を広めることができるかもしれない。
「人民網日本語版」
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