AIIBは責任重大だ。世界経済が依然低迷し、アジアのインフラ融資需要が大きい現状の下、AIIBの設立および有効な運営はこの地域にとってコネクティビティの強化を加速し、自己発展能力を強化し続けるものであり、経済発展の長期的原動力となり、アジア経済成長の原動力たるインフラ整備を堅固にするだけでなく、アジア資本の利用効率および地域発展への貢献水準を高めることにもなる。また、世界の総需要の拡大にも寄与し、世界の景気回復を促進する。AIIBは国際通貨制度改革を促進し、国際経済・金融ガバナンス体制を完全なものにするという重任も担っている。これには57カ国の創設メンバーと加盟国の共同努力が必要だ。
世界と太平洋にはAIIBと他の国際金融機関の共同発展を受け入れるだけの広さがある。アジアのインフラ整備は膨大な市場潜在力を備える。AIIBおよび「1ベルト、1ロード」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)の建設はいずれもゼロサムの制度ではなく、高度に開放されたものであり、その中で各国の利益の多元的な融合を繰り広げることができる。国際通貨制度の新たな事物であるAIIBの今後の道が順風満帆であることはあり得ない。1つには、AIIBが主に融資するインフラ整備事業は金額が大きく、期間が長く、利益が低い事が多いうえ、政治的リスクも少なくなく、安全環境が変化しやすい。AIIBが多くのインフラ事業の中でいかに取捨選択し、各国のニーズのバランスを取るかは大きな試練だ。もう1つには、AIIBは国際金融機関の最良の実践を創造し、参加国がいずれも満足できるように努力する必要があり、調整が難しい。これ自体が1つの挑戦であり、知恵だけでなく、開放と包括の心および協力・ウィンウィンの理念が必要であり、実践の中で模索し、すり合わせ、完全なものにし続ける必要がある。世界はAIIBの模索とたゆまぬ整備の過程に対して必要な寛容さを持つべきだ。
「人民網日本語版」
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