▽外貨投資
「ミセス・ワタナベ」とは、低金利の日本円で海外の収益率の高い銘柄や外貨への投資を行う日本の主婦を指す言葉である。現在は、一部の中国の大媽もミセス・ワタナベに学んで外貨の売買を始めている。
李蘭君(仮名)さんは、定年退職したばかりの数学の教師である。数字に敏感な李さんは、昨年10月に娘との日本旅行の最中、外貨の両替が損失ももたらすし収益ももたらすことに気付き、外貨投資を始めることを思いついた。
李さんはまず、海外旅行の時に余っていた外貨で投資を始めることにした。日本旅行で余った8万円と約350ユーロを足して、投資の最低額である1000ドルが集まった。
「最初はレバレッジは使わず、まずはユーロで試してみることにした。3月9日のことだったが、1ユーロは1.0855ドル付近で売り買いされていた。私はユーロを空売りしてドルを買った。数日後、ドル指数が100ポイント近くに達した。3月12日、ユーロは一夜で大きく値下がりし、1.0600ドルを割って12年ぶりの低い水準となった。私は12日に1.0545付近でユーロを買い入れ、3日で10ユーロ儲けることができた」
銀行の資産運用商品の期待収益率は下がり続けている。「融360」のデータによると、2015年第1四半期の人民元建て資産運用商品の期待収益率は年率換算平均5.16%で、2014年第1四半期から8.02%下降した。銀行には期待収益率が6%を超える資産運用商品もあるが、投資の最低額は30万元ほどに跳ね上がり、100万元という商品もある。外貨の資産運用商品で投資できるものはさらに少なく、収益率も高くない。短期資産運用商品の期待収益率は1カ月1.5%前後で、ユーロ資産運用商品の収益率は1%に達していない。
李さんの投資収益率は銀行の資産運用商品を超えている。それでも李さんは、自分がやっているのは投資には入らないと考えている。「大媽の中にはマージャンを打つのが好きな人もいれば、広場で踊るのが好きな人もいる。私は外貨を売買するのが楽しいだけです」。
「人民網日本語版」
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