▽ますますスマート化するロボットたち
現在中国では、工場労働者1万人あたりの産業用ロボット利用台数は30台と、「ロボット密度」は相対的に低いレベルにある。ドイツのロボット密度は中国の10倍、日本は11倍に達している。これは、中国の産業用ロボットの応用に高いニーズがあることを示している。統計によると、2014年、中国の産業用ロボットの生産台数は前年比26.2%増の1万2050台だった。
李総裁は「川下の応用サービスの発展により、伝統的な市場も新たな生産方式を受け入れやすくなり、家電、電車・地下鉄、船舶といった伝統的な市場もロボット応用の中心地になりつつある」と語る。
ロボットメーカー・安徽埃夫特智能装備有限公司の曽輝・副総経理も「新興の3C(コンピュータ、通信、家電)業界では、高精度の作業が要求され、生産リズムが速く、労働集約度も高い。人の手では作業が追いつかず、ロボットの導入がますます歓迎されている」と指摘する。
中国工業・情報化部(省)国際・経済技術協力センターの龔暁峰センター長は「様々な分野からのニーズにより、中国のロボット産業は個々のニーズや特性に合わせる必要性に迫られている。国産のロボット企業は、一連のコア技術と重要部品を開発し、主流製品の信頼性と安定性を高めることが求められている」と語る。
中国経済のモデルチェンジとアップグレードも、ロボット産業に新たな方向性を指し示している。中軽集団長泰ロボット有限公司の楊漾総経理(国際ロボット・スマート設備産業連盟副会長)は、「スマート製造の推進に伴い、ロボットはモバイルネットワーク、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、モノのインターネットなどの新技術と融合し、これらの技術を活用する必要性が出てきた。大規模な応用と実用化を目標とし、新材料、新型センサー、スマート制御などの最先端技術とキーテクノロジーで飛躍を遂げることが、中国のロボット産業発展の重要な方向性となる」と指摘する。
「人民網日本語版」
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