ここ十年、中国と中南米の経済・貿易関係の発展に伴い、ブラジルは中南米地域における中国最大の貿易パートナー、最大の投資先国、2番目の工事請負市場となっている。チリは中南米地域における中国3番目の貿易パートナーで、2番目の輸入相手国と3番目の輸出先国である。コロンビアは中南米地域における中国5番目の貿易パートナーで、6番目の輸出先国と8番目の輸入相手国となっているが、ペルーは中南米地域における中国6番目の貿易パートナーで、重要な投資先国でもある。

　しかし、いかに経済・貿易における協力関係を一層深化させ、中南米政府と国民による中国との協力願望を満たし、中国・中南米経済・貿易協力のグレードアップさせるかが、今回の李総理による中南米訪問の最も重要な課題になる。

　政府が発表した日程を見ると、李総理はブラジル訪問中、ルセフ大統領と共に中国・ブラジル工商界サミットの閉幕式に出席し挨拶を述べ、リオデジャネイロで開かれる中国・ブラジル装備製造業の協力成果展示会を見学し、ペルー訪問中は中国系企業と座談会を行い、中国現地企業の経営状況を視察し、チリ訪問中は中国・チリ建国45周年経済・貿易シンポジウム及び第7回中国・チリ企業家委員会会議の開幕式に出席し、さらに国連の中南米とカリブ経済委員会で重要な講演を発表することになっている。特に中南米4カ国とは、経済・貿易、投資、インフラ整備、製造業、農業、科学技術、金融、文化と教育などの分野をカバーする多くの政府間協力合意書及び企業間の各種取り決めに調印する予定だ。