日本政府は1日から、政府系オフィスが集まる霞が関で「朝型勤務」活動を始めた。国家公務員に早めの出勤と提示退勤を促すことで、残業過多の現状を減らしたいと考えている。しかし政府が安保方案推進のため国会会期を延長したことから、公務員の残業を減らすのが難しくなった。
朝7時半ごろ、内閣人事局の職員が続々と到着した。参事官補佐の渡辺健夫氏は、「早朝の出勤は、気持ちよく新しい1日を始められる。夜には小学生の娘と遊び、作文を手伝ってあげたい」と話す。
職員は始業の1~2時間前、つまり7時半から8時半に出勤する。退勤時間は変わらず午後5時ごろだ。原則として午後4時15分以降は会議が禁止されている。この活動を支持するため内閣は、各部門に本年度の予算申請文書の最終提出期限を遅らせることにした。
「朝型勤務」活動は2か月間で、8月末に終了する。安倍首相の言う「より良きワークライフバランス」の一環活動である。内閣人事局は、国家および地方機関の約22万人の職員がこの活動に参加申請すると予測している。
安倍首相は1日午前、首相官邸で取材に応じ、「この活動が過度な残業時間を変える契機となることを期待する」と述べた。模範を示すため、安倍総理もこの日は仕事を早く切り上げ、美術館へ行った。
日本の「残業文化」は根深く、サラリーマンが深夜まで残業するのはよく見られることだ。一部には定時に帰るのが後ろめたく、故意に残業する人もいる。「過労死」も頻繁に発生している。OECD(経済協力開発機構)のデータによると、2013年の日本人の平均労働時間は1735時間で、ドイツ人と比べて350時間多く、フランス人と比べて250時間多かった。
|