習近平国家主席は29日、主席特赦令に調印し、第12次全国人民代表大会常務委員会第16回会議で今月29日に審議可決された全国人民代表大会常務委員会の一部の受刑者に対する特赦に関する決定に基づき、抗日戦争、解放戦争への従軍歴がある4類受刑者に対する特赦を実行した。

　主席特赦令によると、2015年1月1日以前に人民法院が下した最終判決により服役し、釈放後に現実的な社会的危険性のない次の4類受刑者を対象に特赦を実行するという。

　(1)中国人民抗日戦争、中国人民解放戦争に参加した受刑者。これらの受刑者に対する特赦は、中国人民抗日戦争ならびに世界反ファシズム戦争勝利70周年を記念するという基調を際立たせ、今回の特赦の歴史的意義を体現するものだ。

　(2)中華人民共和国成立後、国家の主権・安全・領土の一体性を守るため対外作戦に参加した受刑者。ただし、いくつかの重大犯罪の犯罪者は除く。この条件を満たす受刑者はかつて国家の主権・安全・領土の一体性を維持するために貢献したのであり、今回の特赦の目的に合致する。草案は、こうした犯罪者のうち横領・収賄罪、人々の安全に危害を加える重大な暴力犯罪、国家の安全を脅かす犯罪、およびテロ関連、暴力団関連など組織犯罪の主犯および累犯は特赦しないと定めている。

　(3)75歳以上、深刻な身体障害があり、自分で身の回りのことができない受刑者。こうした受刑者への特赦は中国の歴史的伝統に合致し、国際的に広く行われている人道的赦免原則にも合致する。すでに中国は刑事立法と司法実践において、75歳以上の高齢者による犯罪に対して量刑を軽くする精神を体現している。

　(4)犯罪時18歳未満で、3年以下の有期懲役または刑期の残りが1年以下の受刑者。ただし、いくつかの重大犯罪の犯罪者は除く。こうした受刑者への特赦は、未成年者の犯罪に対しては教育を中心、懲罰を補助とする刑法の精神を体現し、懲罰と教育の結合という刑法の目的を実現することになる。同時に、人民大衆が安心できるよう、故意殺人、強姦など重大な暴力犯罪、テロ活動犯罪、麻薬販売犯罪の犯罪者は特赦しない。

　また主席特赦令によると、15年8月29日の時点で上記の条件に合致する受刑者は、人民法院(裁判所)が法律に基づいて裁定を下した後、釈放されるという。

　「人民網日本語版」