2015年は、記念すべき歴史的な意義を持った年である。今年は、世界反ファシズム戦争と中国人民抗日戦争の勝利70周年に当たる。(文:厖中鵬・中国社会科学院日本研究所副研究員)
中国人民抗日戦争は、中華民族の歴史において最も偉大な祖国防衛戦争であり、中国人民が日本帝国主義の侵略に立ち向かった正義の戦争であり、世界反ファシズム戦争の重要な一部をなすものである。中国が近代以来の外敵の侵入に対する対抗で初めて完全な勝利を収めた民族解放戦争でもある。この戦争において、中華民族は共通の敵に対して一致団結し、血みどろの戦いを繰り広げ、弱国が強国を打ち負かす輝くべき模範を作り出したのである。
長期にわたって貧しさと弱さを蓄積し、「散砂」(まとまりのない砂)と表現されていた中国が、全民族の力を再び凝縮し、犠牲を恐れずに果敢な抵抗を続け、凶悪無比の日本軍国主義をついに打ち負かすことができたのはなぜか。
中国共産党こそが、中国人民抗日戦争の奔流に屹立する柱であった。習近平総書記が2014年9月3日、中国人民抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利の69周年を記念する座談会で講話し、明確に指摘したように、「中国共産党の中核としての役割は中国人民抗日戦争勝利の鍵だった」のである。
第一に、中国共産党は率先して抗日戦争の旗を高く掲げた。1931年9月、日本軍国主義が長い企みの後に「九一八事変」(満州事変)を発動し、中華民族を存亡の危機に陥れると、中国共産党は率先して、武装して日本に対抗せよとの戦いの旗を掲げた。「九一八事変」発生の翌日には、中共中央は、「日本帝国主義による東三省の暴力的占領事件のための宣言」を発表し、日本帝国主義の目的は「中国を完全にその殖民地とする」ことだと看破した。中国共産党は同時に、東北地区における抗日ゲリラ戦を積極的に組織し、日本ファシズムの侵略に対する中国人民の抵抗を局地戦から全民族的な抵抗戦争へと転換していったのである。
|