アメリカ駐在の崔天凱中国大使は5日、「中米両国は二国間にしても、国際レベルにしても、互いを必要とし、共通利益が拡大しつつある。これは、食い違いを大きく上回っている」と述べました。
これは崔大使が5日に行われた「永遠の記憶、抗日戦争と第二次世界大戦勝利70周年記念コンサート」に出席した後、アメリカ駐在中国記者団の合同取材を受けた際に述べたものです。
崔大使は取材の中で、「中米関係を客観的に見極める必要がある。両国の国情は異なり、多くの相違や食い違い、矛盾が生まれるのも当然だ。古い矛盾が解決しても新しい矛盾が出てくる。これは一種の新常態(ニューノーマル)とも言える」と述べた上で、「中米両国はますます多くの共通の需要を持つようになり、共通利益が益々拡大し、食い違いを大きく上回っている。共通利益を求めて協力し、建設的な措置を講じて食い違いをコントロールすることが中米関係の健全、安定、持続的な発展を促すカギとなる」と指摘しました。
去年、中米両国の二国間経済貿易額は5500億ドルを超え、双方向の投資も絶えず増え、人的交流も盛んになっています。益々多くのアメリカ人が中国への留学を選択し、逆にアメリカへ留学する中国の若者も年々増えています。
一方、サイバー攻撃の問題でアメリカ側が中国に制裁を加えるかどうかについての質問に答えた崔大使は「中米両国は共にサイバー攻撃という課題に直面している。中国は発展途上国で、サイバー攻撃の被害者でもある。中米両国はこの分野において衝突と対抗ではなく、協力と意思疎通を強めなければならない」との考えを示しました。
また、中国がこのほど行なった軍事パレードについて、一部アメリカのメディアは「軍事力の見せびらかし」と報道したり、米国防省の報道官は「軍事パレードでの兵器披露はアメリカのスタイルではない」と評価したことに対し、崔大使は「中国の力は一貫して世界の平和を維持するためのもので、中国の力が強ければ強いほど、世界平和への貢献も大きくなる。軍事パレードはこのようなことを伝えるためで、軍事力を見せびらかしたり、誰かを威嚇したりするものではない。アメリカは軍事パレードで兵器を披露してはいないが、他国での戦争で実際にこれらの兵器を使っている」と訴えました。
さらに、習近平国家主席がまもなく訪米することについて、崔大使は「中米双方は関連の準備に取り組んでおり、今回の訪問は必ずや豊かな成果を収めるだろう」と期待を寄せました。
「中国国際放送局」
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