スーパーの月餅売場の販売員によると、「例年のように機関などが数百箱をまとめ買いするといった状況は今はほとんどみられなくなった。ばらばらにやって来たお客様が少量の月餅を買うというのが主流で、価格も大分安くなった」という。
月餅を代表とする商品は、多くの人にとって今なお中秋節に欠かすことのできない贈答品だ。だが若い人たちの間では、祝祭日に目上の人に贈るプレゼントにスマートフォンなどを選ぶ人が出てきている。
王府井の歩行者天国にある携帯電話店の販売員は、「高齢者層向けによく売れているのは小米が開発した紅米2(RedMi2)で、一日に十数台が売れる。中秋節が近づき、若い人で店に来て両親のためにこの機種を買って中秋節の贈り物にする人がますます増えている。華為やTCLなどのブランドも最近は上々の売れ行きで、若い人がたくさん来て祝休日の年長者への贈り物として買っていく。こうした国産ブランドのスマートフォンは価格が手ごろでありながら『高齢者対応』で、操作ボタンがシンプル、文字が大きいといった特徴があり、高齢者にとって非常に使い勝手がよいものだ」と話す。
北京で働く王さんは母親への中秋節の贈り物にスマートフォンを購入した。「母は実家にいて、1年にそう何度も顔を合わせるわけではない。母は同じくらいの年の友達と踊りに行ったり旅行したりしているが、いつも私たち家族のことを考えてくれている。スマートフォンを買って、写真の取り方や『微信』(WeChat)の使い方を教えてあげれば、母が日々の暮らしぶりを記録してみんなと共有することができるし、自分もいつでも両親と暮らしの一コマ一コマを共有することができる」という。
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