現在の株式市場の情況は1年前と同じく上昇傾向にある。これが一部の投資家が今回のダブル引き下げの株式市場に対する影響を1年前のダブル引き下げの時と同じように考える原因だ。だが実際には、現在の株式市場が直面する市場環境は1年前とまったく違う。第1に、1年前の株価指数は現在より1千ポイント前後低かった。第2に、1年前の株式市場に流れていた資金の多くはレバレッジが設定されていたが、今の株式市場は引き続き脱レバレッジの過程にある。第3に、1年前の株式市場が直面していた市場は2008年以来6年連続で行われた調整を経た市場であり、高止まりしていた貸株の多くが6年かかって調整され消化された後だったが、現在の株式市場は上半期の株式市場の暴落が残した貸株に直面する必要に迫られている。
とりわけ重要なことは、上半期の株式市場の乱高下の教訓を経て、管理層が株式市場の違法行為や規律違反行為に対する監督管理を目立って強化し、株価操作のための市場での一連の投機行為が管理層の厳格な監督管理を受けるようになったことだ。これはA株市場では前例のないことだ。
中国証券監督管理委員会(証監会)の違法・規律違反行為に対する取り締まりをみると、管理層は健全な発展を実現する市場環境作りを目指していることがわかる。管理層は株式市場の値上がりを喚起するためにダブル引き下げを行ったのではないのだ。ましてや、管理層は早くも1カ月前に株式市場が自己修復および自己調節の段階に入ったことを明らかにしている。よって今回の人民銀のダブル引き下げは株式市場のためではないことがわかる。今の株式市場に必要なことは高騰ではなく、一種の健全な発展の動きだ。
「人民網日本語版」
|