そして、中国への派遣が決まり、より一層新たな挑戦への“期待”が強まり、早く行きたいと思っていました。しかし、いざ中国派遣のための研修が始まると中国語の難しさ、また他のボランティアとの意気込みの違いから、“不安”が強くなったのを覚えています。自分の感情の中で“不安”が大部分を占めて中国に赴任した訳ですが、“不安”を振り払ってくれたのは任地の方々でした。ほとんど話が通じない状況下でも、優しく接してくれ、できるだけ早く生活に慣れるように尽力してくれました。これも私に対する“期待”からだったと思います。この自分への“期待”に応えられるように頑張ろうという気持ちになったのを覚えています。
応募から活動を終えるまでは“期待”と“不安”が混在し、一喜一憂する毎日でしたが、本当に来て良かったと思います。そう思うのも、多くの素晴らしい出会いがあったからです。最後にその方々から掛けられた嬉しかった言葉を紹介します。
一つ目は、同僚からの言葉です。“焦らないで!まだ来たばかりだから、すぐに結果は出ない。一緒にゆっくり頑張りましょう”。元々私の病院のスタッフは、系列の病院で青年海外協力隊の先輩隊員に指導されていた方々でした。その先輩隊員と自分を比べてしまい、悩んでいるときにこの言葉を言われ、少し泣きそうになったのを覚えています。
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