中国の台頭は、我々の時代の最も重要な出来事だ。その影響は甚大であり、世界の重心が西から東に引き寄せられることになる。経済の面ではすでに、アンゴラからオーストラリアまで世界の原材料生産国の見通しが一変した。政治の面では、ほぼすべての国が計算のやり直しを強いられた。例えば米国は、日本や台湾などに無条件の安全保障を今後も提供し続けられるかどうかを外交官があれこれ考えていたまさにそのときに、アジアに軸足を移すことになった。英国はビジネスと国力の磁力に引っ張られ、米国政府の意向を平然と無視して中国主導の銀行創設に参加した。
リスクもあるが、中国の台頭はたたえるべきだ。戦後日本は世界に対して、繁栄と近代性は白人の領分ではないということを証明してみせた。中国は、日本の成功をずっと大きな規模でまねることができると示した。
今は、祝うには奇妙なタイミングに思えるかもしれない。中国崩壊を予言した人は、先見の明があったようではないか。
実際には、中国が世界を変えるには、それほど素晴らしい成果を上げる必要はない。人口の規模のために、中国人が米国の半分の生活水準を手に入れただけでも、中国経済は米国経済の2倍の大きさになる。エール大学のポール・ケネディ教授の著書『The Rise and Fall of The Great Powers(邦題:大国の興亡)』は、経済力の後に軍事、外交両面の力が続くと示唆している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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