「6.9%という成長率は、中高速の成長を目指すという目標と一致している」。中国国家統計局が発表した2015年の国内総生産(GDP)成長率は、物価変動の影響を除いた実質で6.9%だった。国家統計局の王保安局長は、国務院新聞弁公室が19日に開いた記者会見で「6.9%は低くない成長率だ」とし、その理由を次のように解説した。
【1】あらゆる側面から包括的に見る必要がある。
世界経済の回復力は弱く、経済情勢は錯綜、国際貿易は低迷し、金融リスクは増大している。このような環境を背景に見ると、6.9%という成長率は、中国経済の現段階での成長制約要因と戦略的目標実現の必要性に沿ったものだ。
【2】弁証法的に本質を見極める必要がある。
2015年の一定規模以上工業生産の伸びは減速したが、なかでも6つの高エネルギー消費産業の落ち込みが目立った。これはまさしくイノベーションを新たな成長エンジンとする戦略に合致し、構造改革と高度化への必要条件だ。また、成長モデル転換と高度化の陣痛期に見られる正常な動きでもある。
【3】これまでの経緯を見る必要がある。
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