中国は経済構造の転換期にあり、資源や市場、需給の環境が変化しつつある。これらを背景に「6.9%というGDP成長率を達成するのは、確かに容易ではない」。
王保安局長はこのほか、2015年の一連の経済指標について概括した。一連の数字の変化に明るい兆しも見られ、「全体として安定、安定の中で進展、進展の中で創新(イノベーション)、創新の中で質的向上」があったと評価した。
成長ペース安定、雇用安定、物価安定、国民所得の安定的増加――など、一連の数値に安定成長が見られ、中国経済は全体的な安定を実現した。
GDP全体に占める第3次産業の比率が50.5%、最終消費のGDP寄与度が66.4%に達したほか、国民の消費構造の改善が続いており、経済構造には喜ばしい変化が見られた。
ハイテク産業の付加価値の前年比での伸び率が10.2%、現物商品のネット通販売上高伸び率が31.6%、一部都市での戦略的新興産業成長率が10%以上――など、創新が経済成長の焦点となっている。
単位GDPあたりのエネルギー消費が5.6%減少、環境に配慮したグリーン成長の理念が一段と明確になる――など、経済の質と効率の向上を実現した。
2016年に直面する経済面での圧力については、「供給側の構造改革加速に伴い、『過剰生産能力の削減、不動産在庫解消、脱レバレッジ、コスト引き下げ、脆弱産業分野の補強』という5つの主要課題を克服する必要がある。そのため、一部の産業については下押し圧力が続く可能性がある」としている。
王保安局長は、経済成長の過程には多くの紆余曲折があると指摘。しかし今後の展望については、◇新産業・新業態・新スタイルの成長、◇供給側の構造改革推進、◇創新を成長エンジンとした成長――など、新たな原動力、新たなエネルギーが創出されつつあり、未来は希望に満ちていると述べた。「中国経済は2016年も引き続き安定成長が続くことを、我々も確信している」と強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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