中国国家原子力エネルギー機関主任・国家国防科技工業局局長・国家原発事故緊急協調委員会副主任委員の許達哲氏は27日の記者会見で、「中国は原子力エネルギー大国である。これまでその平和利用に力を入れ。1980年代以降は急激に発展した。現時点における稼働中・建設中の原子力発電所の総数は54基、原発総容量は世界第3位となっている。また近年中国は『一帯一路』を提唱。原子力発電の『走出去(海外進出)』を推進することで、世界の同発電は一段と発展するだろう」と語った。
【世界一の建設中の原発数】
「原発の特徴はクリーン・高効率・高品質なグリーンエネルギーであること。原発の発展は中国の原子力エネルギー事業の重要部分を占める」と許氏は話す。「54基の内訳は、稼働中が30基、建設中が24基。原発総容量はそれぞれ2831万KW、2672万KW。2015年における建設承認は8基、着工が6基、新規稼動が8基(そのうち商業運転開始が6基)」と説明する。
「建設中の原発の数(24基)は世界第一位だ。稼働中ランキング第6位から第5位に上昇したが、これは日本の福島の事故によって一部が停止したためで、規模から見ると第4位の実力を持っている」
「技術レベルも世界の原子力大国と肩を並べる状況だ。稼動中原発の主力は第2世代と第2世代+だが、建設中原発は第3世代に移行している。中国が自主開発した『華龍1号』は昨年、国内外で着工が同時にスタートした。これは華龍1号が世界でも認められていることを物語っている。第4世代の高温ガス冷却原子炉の研究も順調である」
【内陸部での原発建設も】
許氏はまた「原発の立地は沿海部に多く、遼寧・山東・江蘇・浙江・福建・広東・広西・海南の8省に54基が立つ。内陸部での建設については、エネルギー需要に基づき政府の関係部門が現在調査をしている。安全確保を前提とした上で、世界の運営状況を参考にしながらこの問題を考えていくことになる」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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