作家の故山本七平氏は1977年に出版した「空気の研究」で、自身の日本陸軍時代の経験を元にして、中枢機能の弱さこそが日本軍が第2次世界大戦で敗北した根本的原因だと述べる。日本軍は訓練不足で負けたのではなく、配備がうまくいかなかったから負けたのだ。全体的な目標がはっきりせず、上からの指示が明確でなかったことが、下の組織の暴走を引き起こすという負の連鎖に陥ったことにより負けたのだと訴える。
2011年3月11日に起きた東日本大震災と原子力発電所の放射能漏れ事故の後、ポストモダンの政権といわれた民主党の時代感覚が無力であることが明らかになった。時代は反動を迎え、近代的価値を主張する安倍政権が流れに乗って登場した。結果はすでに歴史の中に記されているが、安倍政権の「強い日本を取り戻す」、「一億総括役社会」、「憲法改正による自立」といった人を惑わす近代的スローガンは、今だに政権を支え47%の支持率をもたらしている。
同論説は死後20年を迎えた国際政治学者の高坂正堯氏を取り上げ、高坂氏が存命で今の日本を見たら、「日本人はあと何回幻滅したら気が済むのだろう」などと嘆くに違いないと述べている。
「人民網日本語版」
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