客観的に論じると、国際的な河川の流域において、川上の国は自ずと有利かつ主導的な立場となっている。これは世界的な常識だ。90年代より川下の各国はさまざまな懸念を抱いている。現在も各国の一部の人は、瀾滄江のダムに対する懸念を払拭していない。これは当然のことであり、中国も理解できる。しかし中国のダムは実際に、川下の各国の利益を損ねたことはない。また川上のダムは洪水を防ぎ、干ばつ時に水を供給する力を発揮している。時間は徐々に、この正しさを証明しようとしている。
米日のメディアはさらに、中国の瀾滄江―メコン川協力の「主導権」を誇張しているが、これについても率直に論じることができる。多国間協力枠組みにおいて、国際メディアはそのうち最も大きな実力を持つ1、2カ国に「主導」のレッテルを貼りたがる。中国がこの協力の「主導権」を握っているとされるならば、中国はこの役割に対する一種の畏怖心を持ち続けるだろう。平等な協力は、中国の外交の基礎的な方針であり、中国は自国の影響力を慎重に用いるだろう。
中国とメコン川流域国の分離に対して、米日などは強い興味を示している。米日のメディアは、メコン川流域国よりも、後者が中国との協力で損をし、戦略的に中国の支配下に置かれることを懸念しているようだ。米日はメコン川流域国に投資しており、非政府組織も活発に活動を展開している。そのため両国の態度は、現地の輿論に対してある程度の影響力を持つ。
メコン川流域国の政府は、瀾滄江―メコン川協力枠組みの構築に積極的な態度を示している。経済発展と地域内の友好関係の強化は、各国政府に共通する願いと使命だからだ。中国と各国の政府間協力の経験も蓄積されている。中国は今後の協力でメコン川流域国の前線に立ち、協力の成果を現地人によりはっきり、直接的に実感してもらう必要がある。これは米日などによる、メコン川流域国と中国の協力への攻撃に対応する上で、非常に重要な事だ。
米日がメコン川流域国に投資を行い、関係を強化しているが、中国はこれを気にしていない。メコン川流域国は中国の隣国であり、各国が中国と共に協力・発展することに対して、外部はとやかく文句をつけるべきではない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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