研究チームは「汚染物質の成分を分析した結果、中国中東部を襲った汚染物質には、英ロンドンで1952年に発生した大気汚染事件『ロンドンスモッグ』、および1940-50年代に米ロサンゼルスで発生した光化学スモッグの原因となった汚染物質と同様の物が含まれ、さらに中国特有の砂嵐・エアゾールも混じっていることがわかった。これは大規模な汚染物質排出と自然・生態系の破壊が招いた結果である」との見方を示した。
3地域で発生した大気汚染の元凶は石炭と自動車の排気ガスだ。同研究所の王躍思研究員は「3地域のPM2.5発生源を分析したところ、石炭が34%、自動車排気ガスが16%を占め、両者を合わせると50%に達した。残りの50%は、工業、外部からの流入、粉塵、飲食産業などから来るものだった。北京市のPM2.5発生源を分析したところ、自動車が25%、石炭が19%を占め、外部からの流入が19%を占めた」と語る。
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