1月と2月の多くの場所での「両会」(人民代表大会と政治協商会議を指す)は人々に呼吸を苦しくさせる煙霧の中で招集され、2月24日元宵節が過ぎたばかりの時には、中国中東部地域はまた引き続き煙霧に覆われ、中央気象台は黄色警告を公布し、北京などの都市の街角ではまた多くのマスクをつけた人々が見られ、一部の地方ではPM2.5の指標が再度上限に達した。
中国共産党第18回全国代表大会(第18回党大会)で提議した「美しい中国」の建設をいかに実行するかということは、各級の高官に苦難に満ちた試験問題を出している。人々は3月に行われる全国の「両会」が良い天気に恵まれ、美しい春を迎えられることを望んでいる。
10年前に「両会」が招集された際、新型肺炎SARS(サーズ)が突如発生し、その後中国の指導者層は力を注いで科学発展を推進することを決定した。10年後にまた「両会」にめぐり逢い、深刻な汚染が科学発展の実行における緊迫性と挑戦性を人々に一層意識させることになった。
工業排出などの要因で引き起こされる大気汚染は疑いなく急速成長する中国に警笛を打ち鳴らした。人々は中国がイギリスの工業化のプロセスでかつて経験した情況に出くわしたことを心配しており、半世紀余り前のロンドンは汚染が深刻だったことから「霧の都」と呼ばれていたのだ。そして世界第二の経済体としての中国の現在の経済規模、エネルギーの消耗、自動車の台数などみなイギリスをはるかに越えている。
中国は現在発展の「2つの困難」に遭遇している。今後5年間は全面的小康社会の建設における肝心な段階で、経済はまだ成長する必要があり、工業化、都市化はいずれも拡大する見込みだ。環境保護部は去年の末発表した文書では、2015年までに、中国の重点地域の国内総生産(GDP)は50%以上成長し、石炭の総消費量は30%以上増加し、自動車の保有数は50%以上増加するものと見込まれている。これらは同時に全てが汚染排出を増加させる要因でもあるのだ。
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