4月第2週に円相場が急激に変動し、一時1ドル=100円の大台に迫った。日本の株式市場もまた、1週間で10%の全面高となった。人民網が伝えた。
円安は一見したところ、誰にとってもおめでたい出来事のように見える。各産業において、主な原材料と部品は日本製品によって占められている。これは電子製品にせよ、自動車にせよ同様だ。日本の部品は現在さらに競争力を高めており、中国の調達コストが下がり、収益が高まるように見える。
一部のエコノミストは、円安の中国に与える影響は限られていると指摘した。彼らは既存の産業分業構造に基づき、中日両国の経済・貿易は相互補完性が高いため、円安による影響は有限だとしている。しかし現実は、完全にその通りとは限らない。
まず、円安は短期的な影響ではなく、長期的な影響だ。日銀の黒田東彦総裁は、約2年をかけて大規模な量的・質的金融緩和を実施し、2%の物価上昇率目標を実現すると表明した。これは日本が長期的なスパンで円相場を見ていることを示す。言い換えるならば、円安の長期的なすう勢がすでに形成された可能性があることになる。そのためこの変化は、今後数年間の世界貿易構造に影響を与える主な要素となる。
次に、急激な円安は日本のアジア政策の転向を反映している。これは日本が協力ではなく競争を重視する可能性を意味する。これにより政治的リスクが増加する恐れがある。
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