足元には大小の砕石、目の前には空を覆ういっぱいのほこり、肩には急ぎ治療を要する負傷者……四川省、重慶市などから来た鉱山救護隊30チーム以上が、でこぼこの山道に沿って蘆山の地震被災地域で探索・救援にあたっている。
蘆山で地震発生から1時間も経たないうちに、四川省楽山市の鉱山救護隊がすぐに集結して出発した。山崩れで道が遮られたため、救護隊の一行は20-25キログラムの救助用装備を背負って、蘆山県龍門郷から徒歩で被害が深刻な地域へ向かって進んでゆくしかなかった。
21日午前、この18人のチームは太平鎮で5つのグループに分かれて、鎮とその付近の4つの村で底引き網式の捜査を展開した。
大河村の平溪口では、住宅が深刻な被害を受け、多くの古い家屋が倒された。戸別捜査の際、隊員らは怪我をした身寄りのない年配者1人を発見した。こちらの88歳の年配者は打撲を負い、右足を骨折し、そこが腫れて変形しており、手で押しても感覚がなく、直ちに治療しなければ、このお婆さんの足は恐らく持ちこたえられないだろう。隊員らはすぐに傷に処理を行い、また添え板でお婆さんの足を固定し、それからお婆さんを町(鎮)へ送り届けようとした。しかしお婆さんは行きたいのではなく、家を離れたくなかった。
「これ以上行かないと、足には障害が残るでしょう。」楽山市の鉱山救護隊の何平隊長が家はなくなっても再建できるが、足は悪くなったら大変だと再三お婆さんに言い聞かせた。
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