北京大学中国戦略研究センターの姚同欣副主任は「新興国との貿易割合の増加によって、わが国は潜在的な貿易成長力を掘り起こし、世界経済の動揺による貿易と経済成長への影響を低減できる。また、わが国の独自ブランドの育成を促すことにもなる。従来の先進国への輸出はOEM(相手先ブランド生産)が中心だが、途上国への輸出製品は独自ブランドが多い。新興市場の開拓を通じて、わが国は中興、華為、長城汽車など一定の国際的影響力を持つブランドを形成した」と指摘した。
中・西部地域は海外や東部地域からの産業移転受け入れを後押しされたことで、貿易の伸びが加速した。中・西部地域の輸出入が中国全体に占める割合は2012年に07年比4.6ポイント増の13.1%に達した。このうち輸出は14.3%で、5.4ポイント増加した。産業移転は中国の地域経済の均衡的成長を促す。また、中・西部地域の資源を現地で利用することで、長距離輸送によるエネルギーと資源の消耗を減らすことができる。
製品貿易の方式と構成も明らかに改善された。サービス貿易は落ち着いた成長基調を維持し、総額は2012年に4705億800万ドル(前年比12.3%増、07年比2509億ドル、87.6%増)に達し、世界3位に躍り出た。
霍氏は「人民元の持続的上昇、原材料コストと人件費の上昇に伴い、『メイド・イン・チャイナ』の価格優位はいくらか弱まった。これはわれわれに、新たな競争優位を築くには苦しい努力が必要なこと、特に技術水準とイノベーション能力の大きな向上、ブランドとサービス面の粘り強い努力が必要なことを告げた」と指摘した。
「人民網日本語版」
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