中国政府はかつて、人民元の動向を厳しく管理していた。市場の緊張ムードは、円のリスク回避ツールとしての価値を引き上げた。
現在は、この状況に逆転が生じている。米国からの圧力を回避し、中国経済を消費型に転向する国内の需要を満たすため、中国政府は人民元相場の上昇を看過し、人民元の市場化を推進した。その時、日銀による侵略的な債券購入計画が実施され、円のその他の主要通貨に対する相場が螺旋状に低下した。
シャウール会長は報告書の中で、「日本の輸出企業は現在、中国の同業者に対して、この20年来で最大の競争力を持っている。輸出型業界ですでに圧力に直面している中国にとって、今は最悪の時期と言える」と指摘した。中国の貿易データはこのほど予想を上回る好調を示し、4月の輸出額は前年同月比14.7%増となった。しかしアナリストは、「輸出企業は貨物の価格を引き上げて報告することで、人民元の投機的な売買を行なっている可能性があるため、貿易環境をそれほど楽観視することはできない」と指摘した。
日本はこの数十年間で初めて、世界輸出市場で最大のシェアを占める可能性が出てきた。同市場では、これまで中国が主導的な地位を維持していた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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