シンガポール南洋理工大学RSISの胡逸山シニアフェローは本紙取材に「今回のアジア安全保障会議は中米首脳会談を前に行なわれるため、中米関係に特別な関心が集まっている。ヘーゲル長官は『中米両国首脳は両国がより緊密な両軍関係を構築する必要性をはっきりと意識している。両軍間の対話が徐々に改善していることに私は満足している』と述べた」と指摘した。
ヘーゲル長官は1日の演説で「太平洋の大国として米国はアジア太平洋地域で重大な利益を有している」と強調。昨年パネッタ前国防長官が表明した軍事面の「アジア太平洋リバランス」戦略には、国防政策の連続性をアジア太平洋の同盟国に示す意図があることを改めて指摘した。
パネッタ前長官が昨年のアジア安全保障会議で米海軍艦艇の60%を太平洋に配備すると宣言したのに続き、ヘーゲル長官はアジア太平洋地域に配備する地上部隊を増員すると同時に、空軍の海外戦力の60%をアジア太平洋に配備すると表明。イラクとアフガニスタンの海兵隊第1遠征軍と第3遠征軍および陸軍第25歩兵師団を太平洋地域の基地に戻すことを明らかにした。陸軍第1軍もアジア太平洋地域に配備されるという。ヘーゲル長官は「空軍のアジア太平洋へのシフトは空軍の機動性、作戦の範囲と柔軟性の向上に資する」と述べた。
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