研究チームが漢民族と日本人の全遺伝子の発現プロファイルを細かく分析したところ、漢民族と日本人の遺伝子発現プロファイルには全体的に違いが存在することが分かった。漢民族と日本人は外見および遺伝的起源には相似性があるが、ゲノムの角度から見れば大きな違いがあるということになる。
研究チームの行った比較分析の結果、これら2つのグループ間には発現に大きな差異が見られる遺伝子が存在することが分かった。また、複雑形質関連解析データベースの検索と遺伝子の機能注釈を通じ、これらの遺伝子の一部は血液・生物化学的特性と関係があり、一部は身長や一部の疾患と関係があることが判明した。ただし、疫学調査データと最終的な表現型データに欠けるため、現時点では具体的な関連およびメカニズムは不明だという。
同研究により、漢民族と日本人の間には、地理、言語、文化面の違いだけでなく、生物学的な違いも存在することが分かった。これらの違いは今後の自然科学研究により、より正確に定量化され、客観的に記述されるだろう。この研究結果はMedical Genetics誌オンライン版に掲載され、「遺伝子発現と遺伝的変異の関連性の理解に役立つ」、「近縁集団間の表現型の差異をもたらす分子メカニズムの解明に役立つ」と評価された。
「人民網日本語版」
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