◆モデルチェンジ
圧力は未知の東欧市場からだけではない。かつては「日本製造業の誇り」と称されたパナソニックだが、2年連続で7000億円の赤字に陥っている。これは日本製造業の歴史では、非常に稀なことだ。深刻な財務危機を覆すため、パナソニックはビル売却、減給、リストラに取り組み、産業技術の研究開発への投資も拡大した。
劉氏は、「パナソニックは現在、新エネルギー技術、特にバッテリー技術の研究開発を進めている。しかし現状を見る限り、バッテリー技術の延長製品である電気自動車は、石油・天然ガス自動車の代替製品になることはない。そのためパナソニックの主力は依然として白物家電事業であり、新市場の模索も検討すべき問題となっている」と述べた。
任氏は、「パナソニックの白物家電事業の競争力は依然として高く、先進的な技術と整った産業チェーンを持つ。しかし残念なことに、近年は技術の研究開発を重視する余り、消費者の体験をないがしろにしていた。業績悪化を続ける中、企業が積極的にモデルチェンジを図ることは肯定すべきだ。パナソニックが最近模索しているさまざまなモデルチェンジは独創性に富み、高い発展の潜在力を持つ。しかしパナソニックのこれらの取り組みが、本質的な巻き返しにつながるかについては、今後の経過を見守る必要がある」と指摘した。
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