常に「世界が滅びに瀕している」と感じる新作で日本に警告
宮崎監督の「遺言」と言われる「風立ちぬ」はゼロ戦の設計者を主人公にした反戦をテーマとする作品で、戦争の時代に生きた一般人を描いている。こうした一般人は、戦闘機の設計士にしろ、国に報いるために召集されて妻子と別れた無名の兵士にしろ、戦争に責任を負うことを要求されるはずもない。まさにポール・ヴァレリーがその詩の中で「風立ちぬ、いざ生きめやも」と詠ったように、無名の大衆は大きな時代の流れに従い、小さな夢を胸に抱いて生き続けるしかないのだ。
宮崎監督は「日本経済新聞」の取材で、「風立ちぬ」は実際の歴史をベースにしたものだが、描いているのは実際には現代だと語る。現代の世界は彼に「世界が滅びに瀕している」という切迫感を与えるという。「遺言」である「風立ちぬ」は、現代の日本や先進国に対する最も沈痛な警告だと言える。現代人は「不可能な夢を追求する」意志を失い、ますます多くの人が生計を維持するためにだけ働き、創造力を失い、物質時代の奴隷になっている。
日本の興業通信社が9日に発表した「全国映画興行ランキングトップ10」のデータによると、宮崎監督の「風立ちぬ」は8週連続でトップに立っている。
「人民網日本語版」
|