中国株式市場は28日、前営業日比6.5%値下がりして、今年2番目の下げ幅を記録した。その前は好調で上海証券取引所の総合指数はまもなく5千ポイント(p)を突破するとみられていたが、28日には4900p、4800p、4700pとじりじり値下がりし、現在は370p低下の衝撃が市場を襲っている。業界では、「今回市場がしゃがみ込むように値下がりしたことは、さらなる値上がりに向けた準備だ」とするが、投資家は「ずっとしゃがんでいれば、足がしびれて立てなくなる」と懸念を示す。中国新聞網が伝えた。
▽上海・深セン市場で4兆元が蒸発投資家一人あたり2万元の損失「1カ月の努力が無駄になった」
一日で6.5%という大幅な値下がりにより、上海、深センの両証券取引所は時価総額が71兆5700億元(約1428兆6999億円)から67兆5100億元(約1347兆6531億円)に目減りし、一日で4兆600億元(約81兆756億円)が「蒸発」した。中国証券登記結算有限公司がまとめたデータによると、現在のA株口座2億100万口座は、1口座あたり平均で2万元(約39万9千円)の損失を出したことになる。投資家は切りさいなまれるような心境で、「1カ月努力して稼いだものが、一日で値下がりして無になってしまった」と嘆く。
高騰を恐れる気持ちと大規模な調整が行われたことにより、一部の投資家の態度が慎重になっている。「新京報」の報道によると、教育機関で働く30歳間近の張さんは、今年3月に10万元(約199万7千円)の元手で株式市場に参入し、直近の保有額は約50万元(約998万5千円)で、40万元(約798万8千円)を稼ぎ出した。「心から満足だ。これ以上投資はできないと思い、25日に口座を解約した」という。
このたびの強気市場にあおられて少なくない投資家が仕事を辞めてデイトレーダーになろうとしたが、その多くが今回の大暴落の日の3時過ぎに、密かに辞職願いを破り捨てた。こうした人々は、すっかりご無沙汰になっていた仕事にこれまでの百倍もの情熱を注ぐようになったという。
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