英国のエリザベス2世の招きを受け、習近平国家主席は19日から23日まで、英国への正式訪問を行う。中国の国家元首による訪英は10年ぶりで、その意義は大きい。
中国はこれまでも英国との関係を重視してきた。英国は欧州と世界の舞台において独特な役割を果たしている。欧州や環大西洋関係、イギリス連邦における英国の独特な地位は、英国の広大な外交空間を形成している。かつての世界帝国である英国は、国際舞台において豊富な経験を持ち、大きな戦略的視野を持った国として認められている。ここ数十年で英国の相対的な実力はいくらか低下しているが、国際舞台では依然として活発に活動し、多くの国際問題において「ブレーン」の役割を果たしている。
英国は世界第5のエコノミーであり、世界第5の武器輸出国であり、国防予算も世界ランキング第5位につけている。これらの指標は依然としてその絶対的な実力を示している。
英国の中英関係に対する態度は西側諸国においても大きな影響力を持っている。自由貿易を信奉する英国は、空港や水業務、原子力発電、高速鉄道などの一定の敏感度を備えたインフラ分野も中国に開放している。英国は、中国が三者協力を行い、世界の平和と安定を守るためのパートナーである。
だが中英関係の持続的な発展を保つためには、協力がもたらす現実的な利益を原動力とするだけでなく、より深く分厚い力の源が必要となる。「ダライ」事件とそれによる1年半にわたる両国関係の凍結は、中英政治関係の脆弱性を示すものとなった。中英の政治的な相互信頼をいかに高めるかは依然として、両国が直面する任務となっている。
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