中英両国は異なる発展段階にあり、異なる試練を目の前にしているが、厳しく複雑な改革の過程に直面していることでは共通している。中国は第18回党大会後の改革を深める新たな段階にある。英国もまた、より良い国家統治に向けた改革プロセスにあり、国内における地方への権限委譲からEU改革の提唱まで、困難な道を一歩一歩進んでいる。中英両国はまた、成長のパートナーでもある。中国は、成長率を減速させながら質を高める経済の「新常態」(ニューノーマル)に入り、英国も、経済成長を社会の公平へと転化するという命題に直面している。両国はパートナーとして、それぞれの努力と連携・協力を通じて、相互理解を深めてきた。現在の世界の局面の変化も、英国が偏見と重荷を捨て、より開かれた公正な態度で中国に向き合うことを後押ししている。
国の交わりの根源は国民同士の親しみにある。中英間にはこれまでも、緊密な人文交流があった。英国は中国人学生に人気の留学先であり、英国の文化やクリエイティブな製品は中国の大衆に歓迎されてきた。だがこれまでは、こうした交流は明らかな「赤字」の状態だった。英国の中国に対する理解は、中国の英国に対する理解にははるかに及ばず、一般の英国人の中国に対する理解は、ニュース報道という単一的なルートを通したものに限られてきた。中英両国の人文交流のハイレベルな対話を後押しとして、両国は今後、多くの協力プロジェクトを通じて、両国民の間により堅固な友情の橋を築いていく必要がある。
習主席の秋の訪英は、中英関係が良好な発展傾向を見せ、両国が多くの協力のチャンスを迎えていることを背景に行われる。今回の訪問は両国の指導者にとって、中英関係の未来へのロードマップを描き出し、両国の全面的戦略パートナーシップに新たな成長分野を切り開き、新たな推進力を与える重要な契機となる。中英関係は新たなスタート地点から出発し、不断の努力とスピードアップを通じて、さらに円滑な協力の道を切り開いていくこととなる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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