◆ TPPとFTAAP自由貿易を巡っては、すでに国際機関である世界貿易機関(WTO)の枠組みがあるものの、結果的には多国間での交渉の難しさが露呈していることから、二国間や地域を限定した自由貿易協定(FTA)が結ばれるようになっている。こうした流れの中で、より広域的な枠組みとしてTPPやFTAAPといった構想が生まれてきたわけだが、結果として各国の利害や思惑が絡み合って、なかなか交渉に妥結には至らないという基本的な構図に大きな違いは見られない。
◆欧米流からアジアスタンダードへアジアの一員でありながらも、明治維新以降、欧米流の制度や仕組みを導入し、近代化された社会を形成してきた日本では、それによって多くの矛盾が生じてきたことは否めない。欧米流の良きところは活用するとしても、行き詰まりをみせる世界経済活性化のためには、もう一度アジアの発想法に目を向ける必要があるように思える。
(本稿は筆者個人の意見であり、所属機関を代表するものではありません。)
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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