この話は、三国志演義「第21回」から来ています。劉備がまだ曹操の配下で将軍の役を担い、曹操の危害を防ぐため、自分の能力を隠し、庭で野菜を栽培したりしていました。ある日、関羽と張飛がいない隙を見て、曹操は劉備を招きました。
劉備は訪ねてきた将校に、「丞相は何か急用があるのか」と聞きましたが、「わかりません。ただ来てほしいとおっしゃいました」。こう言われたら行かないわけにいきませんね。劉備は仕方なく、曹操の邸宅に行き、面会しました。
曹操は劉備に会うと、「ハハハ、あなたは家ですごいことをしたね!」と言いました。その時、劉備は董承など、他の人たちとひそかに曹操を殺す盟約に参加したばかりですから、曹操にいきなりそういわれると、まさかばれたのかなと思うでしょうね。
劉備は仰天し、顔色が変わりました。曹操は気づかず、劉備の手を取り、裏の庭に入り、「野菜の栽培など難しいだろう」と話しました。ばれなくて良かった!これで、劉備は一安心ですね。
曹操は、「この庭の梅が見ごろで、酒も温まったから、君に会って話をしたいんだ」と言い、「望梅止渇(梅を思い浮かべて、渇を癒す」という話もしました。
二人はしばらく、青い梅をつまみに、暖かい酒を飲みました。ほろ酔いまで飲み続けて、曹操はいよいよ本題に入りました。
二人がほろ酔いになっているところに、急に空が曇り始め、大雨が降りだしそうです。曹操と劉備は欄干に寄って、空を眺めています。隣に仕えている召使の人は「そちらに竜巻が発生しています!」と言いました。すると曹操は、「龍というものは、自由自在に変化する技がある。天下の英雄を龍に例えることができる。劉備あなたは国の大半を周ったから、現在の英雄のことをよく知っていると思う。ちょっと話してくれないか?」と切り出しました。