日本の華字紙「新華僑報」の記事によれば、日本厚生労働省は10月15日、社会保障審議会児童部会専門委員会に対し、2011年に日本児童保護施設内で発生した虐待事件に関する報告書を提出した。同報告書によると、2011年度に児童施設内で起きた虐待事件の数が2010年度を上回ったとしている。いつになれば日本はこのような仕打ちから子供たちを救い出すことができるのだろうか。
同報告書によると、厚生労働省が把握している範囲だけで、2011年度の各地の児童保護施設内で206件の虐待事件が発生した(うち調査結果済みが46件)。調査結果済みの46件には性虐待も含まれ、全部で85名の児童が虐待を受けている。そのうち79名の児童が施設内職員によって虐待されていた。
この数字だけでも驚くべきものだが、同日のマスメディアによる報道によると、厚生労働省が発表した数字は氷山の一角に過ぎないという。我々の知らないところで、数多くの悲劇が繰り返されているというのだ。
1996年4月、顔面蒼白の、傷だらけになった13名の子供たちが「恩寵園」と呼ばれる施設から逃げ出し、千葉県にある4か所の児童相談所に駆け込んだ。子供たちは恩寵園での地獄のような体験を訴えた。当時の児童相談所の職員は、彼らの言葉に耳を疑った。目の前に立つ子供たちが、乾燥機で体を焼かれたり、犬の首輪を付けられたり、裸でプールの中に入れられ続けたりなどの虐待を受けたと言うのだ。しかし、当時は法律が整備されていなかったことから、児童相談所の職員は、やっと逃げ出すことができた13名の子供たちを人間地獄に送り戻すほかなかった。
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