季節要因による食品価格の上昇が収束に向かうにつれ、今後数カ月のインフレ圧力が軽減する。3・4月のCPIの前年同月比上昇率は、2.5%もしくはそれを下回る水準に落ち込むだろう。3―6月の食品価格は季節要因により低下し、低下率が3.1%に達する見通しだ。また、2013年上半期の生産者物価指数(PPI)のCPIに及ぼす影響は小さい。その代表的な指数であるCRB指数は、2月に3.3%低下した。このほどのドル高もまた、輸入インフレの圧力を軽減した。
より長い目で見た場合、インフレの中期的なリスクが依然として深刻だ。その後の経済回復が予想を上回るペースで進んだ場合、インフレは予想より早く訪れるだろう。
マクロ面から見ていくと、経済成長率が近年低下しており、現時点で7―8%まで低下している。これがやや持ち直した場合、生産が追いつかなくなる。インフレの景気動向に対する敏感度が高まり、物価・住宅価格の圧力も、経済の全面的な回復より先に訪れるだろう。
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