携帯電話はMHLを通じてテレビと接続し、HDコンテンツをハイビジョンテレビで表示することが可能だ。またテレビで携帯電話の各種アプリを使用し、動画・画像・音楽などのコンテンツを楽しめる。ユーザーはさらにテレビのリモコンを用い、スマートフォン内のコンテンツや互換性のあるアプリを閲覧できる。同機能は現在、4Kテレビを含む9シリーズの新商品と、ソニーの複数のスマートフォンをカバーしている。
スマートフォン“Xperia”はNFC(近距離無線通信規格)のワンタッチ機能を利用することで、無線ルーターや複雑な設定なしで、スマートテレビとのワイヤレス接続が可能になる。BRAVIA液晶テレビは、携帯電話の画面の内容を鏡に映すようにしてコピーし、閲覧することが可能だ。
平井CEOは、“携帯電話とテレビの連結は、ソニーの力を示すものだ”と語った。ソニーが2月上旬に発表した最新の財務データによると、同社の2012年第4四半期の赤字額は108億円に達した。ソニーはこれにより、8四半期連続で赤字を計上したことになる。
-スマホ事業で巻き返し
ソニーモバイルコミュニケーションズの鈴木国正CEOは、指紋防止や防水・防塵機能を持つスマートフォン“Xperia Z”を紹介する際に、“音楽はソニーの中核だ。音楽を携帯電話からNFC機能を持つスピーカーやイヤホンに移す場合、これをワンタッチで実現することができる”と述べた。鈴木CEOは50年間のテレビ事業の経験を持つソニーを強調し、“画質にこだわるため、ソニーモバイルコミュニケーションズはソニーのデジタル映像チームから最良の技術者を招き、専門性の高いカメラ・センサー・プロセッサを搭載した”と述べた。