2010年1月以降、日本テレビ系列でジブリのアニメ作品が放映された回数は24回、その間、放映後の最初の取引日に東京市場で円高・ドル安が起きた回数は18回(75%の割合)、更には約半数の12回で株価が下落している。「魔女の宅急便」が放映された2011年7月の金曜日、予想を下回る米雇用統計が発表され、ドルが円に対して1.2%下落した。更に週明けの月曜日には日経平均株価が前週末比0.7%安となった。
そのため、日本ではジブリの放映日をチェックしているトレーダーもおり、「ジブリの呪い」を利用して、勝負に出る投資家もいるという。都内の仏系保険会社に勤務する中村維男さんは「ジブリの放映自体は見ないが、リスクヘッジという観点から、放映されるスケジュールは常にチェックしている」と話す。また、このジブリの法則に従って、米雇用統計が予想を下回ることに賭けて為替投資をしているという投資家の1人は、5度の投資のうち4度は儲けが出たと話している。日本では株関係のネット掲示板でもこのことは頻繁に話題にされ、日テレで『天空の城ラピュタ』が放映される8月2日金曜日、ツイッターや掲示板には「ジブリの呪い」に関する投稿が相次いだ。
しかし、都市伝説はあくまでうわさに過ぎない。実際に追究すれば、「ジブリの呪い」と日本の金融市場が確実に関係していることを示す証拠は出てこないだろう。商品取引情報会社の大起産業で商品アナリストをしている小菅努氏も独自にジブリの呪いを分析してみたが、「ジブリ作品の放映は為替レートにそれほど大きな影響は及ぼしていないものの、同日に発表される米雇用統計によって、市場の不安定さが増すのは確かである」と述べ、「ジブリ放映日が雇用統計の発表と重なることがよくあるため、熱狂的なアニメファンが多い日本では、『心理的』な部分で、知らず知らずのうちに両者を結び付けてしまう傾向がある」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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