「大衆創業、万衆革新」は現在、「小衆」から「大衆」に、内部の計画から開放・集約に、技術の供給から需要中心型に、政府中心から市場中心に移り変わっている。経済日報の記者はこのほど、全国政治協商会議副主席、中国科学技術部部長の万鋼氏に話を伺った。
――取材を行う中、革新的な創業者の需要が多元化しており、単に事務所や工場などのハードのみではなく、資金調達の助成といった目に見えないソフトサービスを必要としていることが分かりました。この問題をどのようにお考えですか?
万氏:現段階の「大衆創業、万衆革新」は、1980年代の個人経営のブームとは異なっている。現在の創業者の多元的な需要は、現在の革新・創業の新たな特徴を示している。創業の主体は「小衆」から「大衆」に変化し、多くの庶民が創業を手がけている。創業の活動は内部の計画から開放・集約に変化しており、革新・創業は単独行動ではなく助け合いになっている。創業理念は技術の供給から需要中心型に変わっており、個別の需要を満たすことが革新・創業の出発点になった。創業サービスは政府中心から市場中心に変わり、市場化された新たなインキュベーターが出現している。
革新・創業者がより多くの「ソフトパワー」を必要としているのは、インターネット、ビッグデータ、オープンソースソフト・ハードウェア、3Dプリンターなどの新技術が登場し、創意とアイデアのイメージ化が容易になり、これをスムーズに形ある製品に変えられるようになったからだ。もはやハードのインフラばかりに依存する時代ではない。
現代の大学生を中心とする青年革新・創業者は、確かな科学の基礎、ネットワーク技術、開放的な視野を持ち、外の世界で生じていること、社会の人々が必要としていることをスムーズかつ容易に理解できる。こうして彼らの独創的な発想や革新的なアイデアが引き出され、巨額の資金を持たなくても技術力の高い革新・創業に従事できるようになった。
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